2017 / 10
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認知症の老人を抱えていて、家族が一番辛く感じるのは、病気になって治療を受けなくてはならない時ではないでしょうか。

本人がきちんと症状を言えませんから、どうしても病気に気づくのにも遅くなりがちですし、いざ医療機関にかかっても、普通の病院では、まともに取り合ってもらえないことが多々あります。拒否されることもあります。もちろんあからさまな診療拒否はできませんから、転院を促されたり、家族についていて下さいと言われたりということですが・・・。

認知症の症状がひどくなくて、おとなしい人であって、医療機関で受け入れられている場合でも、実はきちんとした治療が受けられていないこともあります。それは医師との意思疎通がうまくいかないこともありますし、医師が老人の体に対する認識が甘いのではないかと思う事もあります。いえ、年だから、もういいでしょ?ということかもしれません。もちろん、今の医療体制の中で、特別な治療もない老人に一般の医療機関で、たださえ時間のない医師の貴重な時間や本当に治療を要する人の場所を奪わないでほしいということもあることでしょう。

認知症でなくても、体力の落ちている老人に、医療機関の梯子とか、大病院の診療科めぐりとかはできません。ひとりの体を総合的にみてくれる「老人科」というものはできないものでしょうか。確かに大学病院で老年科のあるところはあります。でも、もっと一般的に小児科のように老年科があれば助かるのにと思いますよね。そうでなくても、担当していて下さる先生が、自分の専門だけではなく、もっと全般的に、せめて素人以上の知識を持って頂けないものか、あるいは、調べてみる気持ちを持ってもらえないものか、と思います。忙しい日常の中でたいへんだとは思うのですが・・。


よしおさんの最後の入院の時のことです。

ずっと、循環器内科で心筋梗塞の後のフォローを受けていて、担当の先生がよしおさんのお気に入りということもあって、風邪をひいても、脱水になっても、その先生に担当して頂いて、治療を受けていました。でも、実は内科の中でさえ、専門外のことは詳しくないのが現状なのでしょうか。先生が老人を総合的に診ようという気持ちを持ってもらえないのが原因なのでしょうか。

食べ物を受け付けなくなったよしおさんを、脱水により腎機能が悪化しているからと水分補給の点滴治療を始めました。1年前にも同様の症状で入院治療を受け、その時には腎機能の改善とともに食欲ももどりました。だから今回もという気持ちは家族にもありましたが、今回は腎機能が改善しても、食欲が戻りません。時々嘔吐もしていました。

本人は、「何ともない」「寝ていたいだけ」「食べたくない」を繰り返していました。
最初は好きなものなら少しだけ食べられたり、エンシュアリキッドだけは好んで飲んでいたので、老衰による食欲不振と考えられたのかもしれません。入院当初に、胃カメラなど苦痛を伴う検査は本人も家族も望みませんと伝えてありましたので、後々そのことを、「ご家族は辛い検査は望まないとおっしゃったので・・原因を突き止めることはできませんでした。」と繰り返し言われました。原因をはっきりさせられなくとも、何かできたと思うのですが。

最初は、「どうして食べれないのだろう?」という小さな疑問だったのに、その時に手をこまねいたことで、後々、雪だるま式に悪循環の道をたどることになりました。

食欲不振と嘔吐(たまの)が続いている中、下血がみられるようになる。
  そのことを伝えても、「下血は、看護師からの報告を受けていない」(聞いてないって私が、今言っているでしょう)。
  「仮に本当に下血でも、大腸ファイバーはご家族も望まないでしょう。」(それしか対応はないのですか


食欲不振が少しづつつのり、点滴対応をずっと継続していたため、末梢血管からの点滴ができなくなる。


ぎりぎりのところで、中心静脈栄養に切り替える。これで、退院することも、施設に移ることも不可能になる。それでも、本人は元気を取り戻し、顔色が良くなり、アイスクリームを食べたいなどと言うので、やっぱり老衰なのかなあなどと、私も、その時は思ってしまった。

やがて、吐血。この時点で、「胃潰瘍と思われます」「でも、ご家族が検査を望まれなかったので、調べる方法はありませんでした」と言われる。どこまでも、「家族が望まなかった」「本人が望まなかった」と言われるのです。それ以上、言葉を返すことはしませんでしたが、重いものが心に残りました。

吐血で失われた血液を輸血で補給。一時元気になったけど、抗血栓剤を飲めないでいるので、直に血栓ができ脳幹梗塞を引き起こして、死亡。

92歳という年齢に不足はないです。でも、それにごまかされてしまうのはイヤです。
私自身も「消化器の癌」を疑っていたので、それならば、苦痛をとるだけでいい、と思っていました。でも、本当に胃潰瘍だったのなら、食い止められたかもしれないのに、という気持ちが残ってしまいます。

食欲不振、嘔吐がずっと続いているのだから、検査しなくとも、胃潰瘍の内服薬を入れることはできるはずです。この入院までは、普通に食べて、自力歩行でデイに通っていたのだから、老衰とは言えないと思います。

胃潰瘍の原因も、みつこさんが亡くなったストレスとも言えるかもしれないけれど、腎不全の為の内服薬が原因ということもあり得ると思っています。

すべて、結果として言えることで、その時は流されてしまっていますけれど、大切なことは、医師とのやりとりの中で、感じた小さな疑問を、遠慮せず、その場でぶつけて解決することではないかと思います。

この先生には、認知症の老人の治療はお任せできないなあと思ってしまったら、どうしたらよいのでしょうね。もっと早い時点で、退院して、訪問診療の先生にお願いすればよかったのかなあ、なんてことも思います。

その勇気も、それだけのことを背負い込む覚悟もなくて、私も流されていました。よしおさん、ごめんね。
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パンドラ

Author:パンドラ
2009.10 笑顔のみつこさん
このブログは、ピック病のみつこさん(継母)が特養に入所した'07年10月から始めました。レビーmixのよしおさんは'07年11月から認知症の治療を始めることが可能となり、医療を通じて、ふたりをみることができるようになりました。ふたりの改善の記録とその後の看病、看取り、3回忌法要までを綴りました。

(NEW)2000~2007に、みつこさんが適切な診断と治療を受けていないことに、私は何故気付けなかったのかを考えてみたい、そのことが今困っていらっしゃる方の助けとなることを願って、ブログを再開します。
(2015年2月)

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