2015 / 02
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この間(2000-2007)のことを、過去記事も交えて、もう少し詳しくお話します。

★1999年暮れ(75歳) ドグマチール、アリセプト3-5mm

うつ病のような症状(朝起きられない、食べない、夫婦喧嘩、泣く)を発症。
内科かかりつけ医に相談。かかりつけ医が問診。
すると、「若い頃はバリバリ働いていたのに、今の自分は情けない」みたいなことを泣きながら訴えた。
診断:老人性うつ、或いは認知症かもしれない。
投薬:ドグマチール、アリセプト3mm(予防薬としてはじめた)


★2000年(75歳)-2003年(78歳) トレドミン

かかりつけ医ではうつ症状は改善せず、よだれ、歩行障害が出現。
かかりつけ医から某大学病院精神科へ紹介される。

CT、脳血流、MRI、認知症検査(長谷川式)等を受ける。
診断:よだれ、歩行障害(薬剤性パーキンソニズム)はドグマチールの副作用なので止めれば改善する。
うつ状態になっているのでと、新薬のトレドミンを処方される。

CTでは、やや海馬の委縮がみられるけれど、「認知症は80歳までは大丈夫」と言われる。
長谷川式は図形描画だけができない。その他はできる。

記憶が悪いとか、何か変だと感じたら教えて下さい。
その時アリセプトを処方しますと言われた。(それまでのアリセプトは一旦中止)

経過:ドグマチールの副作用とうつ的症状は半年ほどで治まっていき、みつこさんは一旦は普通の状態に戻りました。その後もトレドミンを減らしながら、3年弱継続し、うつ状態は完全に消失。
(担当医は、うつ病の権威であることが後に分かりました。この間は認知症の症状としては特に気になることはなかったと記憶しています。ですので、無治療でした。)
うつ状態が激しかった間に、ほとんど食べる事ができず、2000年当時以前と比べて10kgほど体重が減り、以降戻りませんでした。

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2001年5月 うつ状態が落ち着いてきた頃

★2004年(79歳)ー2007年(82歳) 
2004年1月 投薬開始 アリセプト3mm→5mm

うつ症状が完全に治まった頃、認知症の症状がはっきりと表面にでてくるようになり、投薬を開始しました。
治療は、これしか方法がないと言われ、飲み忘れのないように、しっかりと注意していました。

アルツハイマーと言われて、それに疑問を持ったことはありました。私にとってのアルツハイマーの方のイメージとは、記憶が悪くなる、新しいことを覚えられない、自分の置かれている状況がわからなくなり不安であり、孤独感を持つというものでした。(ただ単に映画とか、テレビからのイメージですが)
みつこさんは、見た目、ものすごくしっかりとしていて、自分の意思が強く、口調もしっかり、目力もあり、とても認知症であるという感じがしません。
一方で、変な行動は沢山あります。自分の持っているアルツハイマーへの認識とは違っていて、こういうタイプもあるの? 人によって様々なんだろうか? という疑問をもったことはあります。今思うとそれはとってもハイテンションな状態だったと思いますが、その疑問は心の中で押し殺してしまいました。

症状は主に記憶障害、見当識障害、尿失禁、過食、異食、(甘いもの好み)、言葉がしだいに話せなくなり、理解できなくなっていきました。興奮してパニック状態になることも多く、最初は暴言だったものが、言葉を失っていくにつれ、暴力に代わっていきました。全体として、今思うと、かなりハイテンションで、家事などの今までやっていたことは、全部自分でやると言い張っており、介助されることへの抵抗が強く拒否となってあらわれました。やはり興奮状態が続いていたのだと思います。

過去の日記)もご参照ください。

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みつこさんの場合の概要です:
(ピック病をアルツハイマーとして治療し極端に悪化した一例として)
カテゴリー 改善報告もご参照ください。

みつこさんは、前頭側頭型認知症の中で、興奮の強い部類に属する「ピック病」でした。そのことがわかったのは2007年に訪問診療をして下さったドクターイワタに出会ってからです。

2000年から認知症かもしれないという兆候があり、検査を受けていました。当時はうつ状態が酷かった為、3年ほどうつの治療に専念して、その症状は完治しました。

2004年に物忘れの症状で投薬を開始、アリセプト3mmからはじめて5mmという処方を受けていました。2005年にアルツハイマー型認知症と診断を受けました。以後アリセプト5mmだけを2007年8月まで続けていました。この間に別人のように悪化していきました。

アリセプトは認知症の中核症状を改善する薬ですが、興奮系の薬でもあり、ピック病には中核症状の改善には効果がないだけでなく、病気自体興奮が強いところへ更に興奮させてしまうという副作用だけが現れてしまいます。(少量のアリセプトが功を奏することはあるようです)

興奮というと、暴力とか暴言しか思い浮かばなかったのですが、みつこさんは、異常な食べ方をするようになりました。過食でもあり、異食でもありました。さらにピック病の特徴の甘い物を好むこともあり、2007年初めに胃潰瘍から大量吐血して入院しました。この食べ方の異常も一種の興奮状態であると、ドクターコウノの認知症ブログから知りました。(それまでは過食、異食が興奮状態であるとは思っていませんでした。何度もドクターに相談しても、過食、異食に伴う嘔吐はアリセプトの副作用の胃腸障害かもしれないと言われていました。)

この入院以降から、ドクターイワタと出会うまでの6ヵ月間(2007.3~2007.8)は、陽性症状が激烈となり、薬はアリセプト(興奮系)+抑制系の薬(陽性症状を抑える薬)となりました。火に水と油を両方注ぐような処方により、みつこさんの脳はめちゃくちゃなダメージを受けていきました。

2007年8月にドクターイワタに出会って薬の見直し(興奮を助長するアリセプトを一旦止め、抑制系の薬の量を見直し)を受け、2008年1月にピック病の確定診断を受け、周辺症状の強い陽性症状はしだいに落ち着いていき、その頃導入したフェルガード100Mだけで、抑制系の薬は全く必要なくなり、認知機能は戻らなくとも、人間らしく落ち着き、温かく介護して頂くことができるようになっていきました。
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ご参考までに
みつこさんの陽性症状まとめ①
みつこさんの陽性症状まとめ②
みつこさんの陽性症状終結宣言

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ご参考までに
私なりのざっくりとした
認知症と治療薬の理解です。
(コウノメソッドを参照させて頂いています)

認知症には
●中核症状(認知症本来の症状:記憶の低下等)と周辺症状(認知症に付随しておきている症状)があり、
●周辺症状はその様子から陰性症状(うつっぽい、傾眠等)と陽性症状(暴言、暴力、徘徊等)に分かれます。

認知症のための薬は、
●中核症状には、認知症の薬と言われるもの、アリセプト、メマリーなどがあります。
●陰性症状を持ち上げる薬は興奮系薬剤と呼びます。
●陽性症状を抑える薬は抑制系薬剤と呼びます。

中核症状を持ち上げるアリセプトなどは興奮系の薬剤でもあります。
中核症状を良くすることと、周辺症状を抑えることとが、相反することがあり、
その時は何を重視するかと考えて薬を調整する必要がでてきます。

健康補助食品のフェルガードは、含有されている成分により種類が分かれていて、
症状により使いわけることができます。
上記薬剤にプラスする形で効果を高めたり、
或いはとって代わる代替としての効果を発揮することもあります。

すべて医師の処方、アドバイスなしにはできないことなので、
それを実現して頂ける医師に診てもらうことが大切です。
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私なりのざっくりとした
認知症の種類(主だったもの)

●脳血管性認知症:
脳血管の微小な梗塞から引き起こされる。
他の認知症と合併していることが多い。
レビーと合併するレビーミックスは強い興奮症状を引き起こすことがある。

●アルツハイマー型認知症:
最も多いタイプ。
脳にアミロイドタンパクが沈着することで発症する。
発症までに長い年月がかかっている。

●レビー小体型認知症:
幻視の見えるタイプ、パーキンソニズムのあるタイプ、などがある。
薬剤に非常に敏感なため、不適切な治療では動けなくなったりすることがある。

●前頭葉側頭葉型認知症:
のうちの1種がピック病:
前頭葉の症状として、社会規範という概念がなくなる。
言語中枢に支障をきたす。
甘いものを好む。
興奮の強い認知症のため、不適切な治療では興奮が増して、
極度の興奮状態に陥ることがある。

大まかにこのように理解しています。

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みつこさんの遺したメッセージとは

介護だけが大切という方へ」←改善後に書かれたこの記事に集約されています。
(記事中赤字は興奮系薬剤等、青字は抑制系薬剤等)

「もしもあなたの家族(知人)が、認知症の治療をしているのに、みるみる悪化するのであれば、何かが違う(適切な治療ではない)と気づこう。」ということです。

そして、もしも、今の治療がまちがっていると気づいたら、どの時点からでも方向転換する勇気が必要です。

諦めは必要ありません。

遠慮も要りません。

認知症の症状と思っているものは、もしかしたら、適切な治療がなされていないことから引き起こされているものかもしれないからです。

温かい介護ももちろん大切ですが、適切な治療という土台があってこその献身的な介護です。

まちがった治療をしながら、一生懸命に介護をすることの虚しさを知ってください。

診断はまちがったり、変化することがありますが、それよりも、今現在の症状に合った適切な治療が、本当になされているのかに注視することが必要です。

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よしおさんとみつこさんが亡くなってから、間もなく4年、最後にこのブログを更新してから2年経ちました。もう、更新することはないと思っていましたが、みつこさんからのメッセージを受け取ったような気がして、また更新することにしました。
改めまして、よろしくお願い致します。

みつこさんやよしおさんの認知症を看て来た経験から、身近なところで個人的には、「家族が認知症らしい」とか、「認知症の困った症状に悩んでいる」というお話を聞くと、適切な医療へとつながる道を、ご紹介してきました。でも、せっかく書いてきた、このブログがあるのですから、ここでも、是非ご紹介したいと思うようになりました。

このブログは、みつこさんがドクターイワタに出会って間もなく特別養護老人ホームへ入所したところから始まっています。それは、認知症に対する治療の見直しがやっと適った時でもあり、それ以降の記事は回りや、ネットでつながった方たちからの応援を得ながら、改善へ向けての取り組みの記録と、よしおさんの記録となっています。

適切な医療に辿り着けている方達には、どんどん新しい知識も入りますし、治療の方法、介護の方法も援助を得ながら進めていく道が開けています。しかし、過去の私のように、診て頂いている医師も自分も認知症の医療に対して正しい知識を持たず、そのことに気づかず、半ば諦めの気持ちで現状を受け入れてしまっていると、悲しいことに道は閉ざされてしまいます。

2000年から2007年のみつこさんと私の日々を振り返り、その間何故、認知症の治療を受けながら、受けているから一層悪化させるという悪循環に陥ってしまったのか、何故気づかなかったのかを明らかにしながら、その中に遺された「みつこさんのメッセージ」を、今困っていらっしゃる方たちにお伝えできて、適切な治療へとつなぐ架け橋になれたら幸いです。困っていらっしゃる最後のひとりの方が適切な道に戻れる日まで。

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パンドラ

Author:パンドラ
2009.10 笑顔のみつこさん
このブログは、ピック病のみつこさん(継母)が特養に入所した'07年10月から始めました。レビーmixのよしおさんは'07年11月から認知症の治療を始めることが可能となり、医療を通じて、ふたりをみることができるようになりました。ふたりの改善の記録とその後の看病、看取り、3回忌法要までを綴りました。

(NEW)2000~2007に、みつこさんが適切な診断と治療を受けていないことに、私は何故気付けなかったのかを考えてみたい、そのことが今困っていらっしゃる方の助けとなることを願って、ブログを再開します。
(2015年2月)

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「セミナー情報」

↓以前のセミナーでの報告原稿はこちらをご覧下さい。

「両親の改善報告」
「患者家族としての気持ちの変化」
2009.5~6 報告

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